よふかしとか。

ある漫画を途中まで読んだ。会社の同期が研修のときにPCの画面越しにおすすめしていたことを覚えている。タイトルに興味は惹かれたものの、その時は読まずじまいで。それをたまたまきっかけがあったから読んでみた。

キャラクターが魅力的で、絵に味があっていい。夜の、非日常のどきどき感を漫画を通して味わった。ちょろい人間だから外に出て知りたくなってしまった。今日は雨だから大人しく家にいるけれど。深夜に1人で歩くのは危ないからそのまま真似できそうにはないけれど、21時くらいならばちはあたらないかな…。私も、昔家をこっそり抜け出せばよかった。いや、構造的に親にばれるし、難しかったかも。それに記憶にある塾帰りの夜道は暗くて、歩いていて少し心細かった。灯りが少ないから出歩かなくて正解だったのかもしれない。

なんとなく、読んでいると昔のことを思い出した。彼を筆頭に、色んな人と夜な夜な話していたこと。中高生の自分。今思えば、夜に家から出ることも、友人たちとろくに連絡を取ることもできなかった私にとっては、あの場がそういった場所の1つだったのかも。夜に人に会える場所。

 

今の自分と昔の自分は断絶しているように感じるのだけれど、ふとした拍子に欠片を見出だすこともあるらしい。友人と交際相手。関係性と感覚が変わってしまって。気持ちを持った自分は本当に相手が好きになった自分と同一なのか?という疑問。でも、あの時の不思議な高揚感と、話相手に対して抱いていた安心感をほんのりと思い出して、以前の自分と少し繋がったような気がした。「どちらも私」でいいのかな。考えてみれば、私は昔から時間は守れていなかったし、人の気持ちはわかっていなかったし、彼のことは人として好きだったし。そんなこと、とうの昔に知られていたはずで。彼はそういうところも知った上で好きでいてくれているのだろうか。