2022.11.01

あまり調子が良くなくて、帰ったらすぐに寝てしまったため、微妙な時間に起きて眠気が吹き飛んだ。ここのところ何だかずっと眼が重い。なぜだろう。眼精疲労か、昼夜問わず頻繁に涙が出てくるからかもしれない。

 

ここ数か月、カウンセリングに通っている。人の話を聞くというのはどういうことなのか知る必要があると思った。というのも、中々そのあたり上手くできている気がしないので、その道のプロに聴いてもらって実感が得られたら何かわかるのかな、と。ついでになんか良い影響があれば儲けもの。ただ、通うにあたって自分の中でシンプルなルールは設けた。本心を告げる、言いたくないと感じたことは言わなくてもいい。

数回通ってみた感覚として、話を聴くということは相手のペースを守らせることだと感じた。自分の感覚により近く言い換えれば、自分のことを極力話さないということに近しい気がする。それなら意識したら少しはできるかもしれない。ついでに、悩み事をいくつか話したら自分の言葉の矛盾を指摘されて驚いた。「何もわかっていないわけではない」らしい。そういう風に感じている部分もあるんだなとすんなり受け取ることができて、少し素直になれた気がした。自分自身の言葉だから説得力があるよね。いつだったか、「相手に結論を喋らせることが重要」と言われたことを思い出した。自分が発した言葉の意味を一番理解しているのは自分だから、自然と重みが伝わる。非常に納得した。仕事にも使えそう。

一方で、お金を払って守秘義務を負わせて、現実の自分とは何も関係のない場所で、それでも言えないこともあると悟った。昔のことを吐き出すのにちょうどいいかと思ったのだけれど、やっぱり口にできない。日に日に色んなことを思い出して、夜に眠れなくなることも徐々に増えてきていて、正直つらくなってきた。まあ、無理だとわかっただけよかったのかもしれない。なんか、人のことを好きになってから存在すら知らなかった壁に意図せず正面衝突していて。その時その時で考えたことをここに文章として放り出すことで、周辺から少しずつ噛み砕けているような気はするものの。砕いた後にはその残骸を処理しなければいけないし、壁も次々に出てくるから終わりが見えない。ど真ん中なんていつ辿り着けるのだろう。

気持ちを言葉にすることには若干慣れてきたように思う。口に出す出さないとかではなくて、それを言葉という形に変換すること。これまで意味が見い出せなかったのかもしれない、自分の中で。諦めだよね。いちいち何かを感じること自体がしんどくて、それよりは何も感じない方がいい。プラスを失うデメリットよりも、マイナスを失うメリットの方が大きいというか。長い間そうやって生きてきたんだと思う。自分のものでなければ深く味わうことなく済むから、なるべく遠くに持っていくことをいつの間にか覚えていた。必要だったから身に付いたというか。ともすれば今でもそういった解決策を選びがちなんだけれど、本質的な解決ではないなというのがなんとなくこの半年で感じたこと。特定の誰かと深く関わりたいと自然と感じられたということは、もうそこまでしなくてもいいということなのかなと。誰にでも無意識のうちに構えていたものが少しだけ解けてきたのかもしれないと、考えているうちにそう思えてきたから。

嬉しいとか悲しいとか、そういった気持ちを表す言葉を最近になって意図的に使うようにしているのは、自分に全くその習慣がなかったからで。心做しか語彙も少ない気がする。でも、そう名付けて呼んでみると自分の気持ちを久々に近くに感じられたような気がして。遠い昔に置いてきたというか、忘れていたというか、何ならこの歳になって知ったというか。ぼやけていたものが一色になって、より混じり合った色になって。気持ちって1つじゃないんだな。1つじゃなくてもいいんだな。もっと単純なものだと無意識のうちに考えていたのは、自分のものを直視するのを避けていたからかもしれない。この1年間でかなり自身の気持ちに自覚的になったと思う。嬉しいことは嬉しいし、悲しいことは悲しいって思っていていいらしい。今でもその場では上手く拾えないことがほとんどだし、たったそれだけのことなのに、なんか感覚が変わって変な感じ。世界が色付いたような。

一方で、そうやって自分と自分の気持ちとの距離が近づけば近づくほど、何かが自分の中で重すぎることに気がついて。なんか、持っていかれそう。ずっと胸に鉛の塊が入っているみたい。だからなるべく色んなものを感じないようにしていたのだとなんとなく理解した。プラスを失うデメリットよりも、マイナスを失うメリットの方が大きかったんだろうな。本当に。いや、マイナスが大きすぎる。こんなのパンドラの匣じゃん。正面から浴びるものじゃない。20年分くらいのものを一気に開けてしまってわあとなった。どうしようもなかったんだろうな、本当に。だって、今ですらどうしようもないのに。底に何かあるのだろうか。どうすればいいんだろうね。なんか、無理かもしれない。