思い返せば

たぶん本当のきっかけは、私が好き勝手に行きたいところに付き合ってくれて、一緒に笑いながら楽しんでくれたこと。楽しかった。ああだこうだ適当なことを言いながら一緒に道を決めて、適当に気分で歩いて。あの時は確かに自然体だったな。ずっと彼と会うときはそう。私が行き先を勝手に決めて、雑な予定の立て方をして、わりと気分で動く。だから、一見矛盾するようだけれど、それから数回会ったときの彼がその点において変わっていなくて、なんかほっとした。お付き合いだからって、本当は頑張らなくてもよかったのかな。元をたどれば肩肘張らなくてもいいから私も自然でいられたのに。気持ちに引っ張られすぎてる。

ふと好きだな〜と思ったときに何も考えずに好きって言えたら、それはそれで受け入れてもらえたのだろうか。付き合いたてのことで若干忘れかけていたけれど、本当は最初からそういう関わり方がしたくて、でも彼には彼の生活があって、それも貴重な大学生活はあと少ししかなくて、何が変わるわけでもないとも言われたから、なんとなく私がこれまでの友人関係から外れたことをしたらだめなのかなと思った。今思えば、相手の線引きを確認しようとするんじゃなくて、そういうことを伝えてもいいのかを質問してみればよかったのかな。去年の年末、折角会っているのに最後の方黙っていたのは、単純に好きだな〜と思っていたんだけれど、言葉が口から出てこなかったから。私の場合、思ったことを頭の中で言葉に変換すること自体は、手間はかかるものの吝かではないのだけれど、それを相手にストレートに伝えることがめちゃくちゃに苦手なのかもしれない。どこまで何を伝えていいかわからなくて。8か月間も本当何してるんだろう、私。

確かに本末転倒だな、と思った。あんなことを言わせたかったわけでも、負荷をかけたかったわけでもない。とりあえず、現状の私の気持ちは距離に見合っていないから、バランスがとれるまで整理できるか試してみる。少ない時間をお互いが心地よく過ごせるように、心のゆとりを持ちたい。